メモ帳に殴り書きで書いた遺言は有効か?生前の遺志になるが揉める原因にも!

遺言情報

遺言を残そうと考えつつも、うちの家族に限って揉めるなんてあり得ない・・・だから、簡単に書いた物を残しておけば大丈夫だろう。

こんな考えで、メモ書き程度の遺言を残そうとしていないでしょうか。その考えは非常に危険です。

遺言を残す人はそれでもいいのですが、いざそのような遺言(メモ書き)を発見した家族たちは困ってしまうのです。

なぜなら、そのようなメモ書きは遺言として効力が発揮されない可能性があり、内容を読んだ相続人同士(家族)で揉めてしまうからです。

書かれている内容によって「納得がいかない相続人」は遺言の拒否を主張し、「納得いく相続人」は遺言を成立させようと主張するでしょう。

どんなに仲が良かった家族でも、一度、揉めてしまうとその後も仲が悪くなり骨肉争いに発展してしまうのです。

そうならないために、簡易な気持ちで遺言を作る危険性を今回はお伝えします。

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遺言書は、2種類「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」がある

まず初めに遺言書の知識について簡単に説明します。

身近に作成している遺言書は、「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類がほとんどです。

自筆証書遺言とは、字のごとく遺言者本人が自筆で遺言書を書くことです。ドラマとかで、印籠のように封筒に入った遺言書を差し出す場面を見たことある人も多いはずです。

あのような遺言書が自筆証書遺言です。

逆に公正証書遺言とは、公証役場という場所で遺言書を作成してもらうことです。

遺言画像

上記の画像のように、しっかりと綴じられ作成された物が公正証書遺言になります。

公正証書遺言は、公証人という法律のプロ中のプロが遺言者の遺言内容を聞き取り、作成しますのでミスなどの問題を避けることができます

メモ書きは、自筆証書遺言になる。ただし、5つの要件が必要

ここまでで遺言書について分かったと思います。

あなたが考えているメモ書き程度の遺言は、自筆証書遺言になることが分かったのではないでしょうか。

しかし、書き方の知識がないまま書いても自筆証書遺言として成り立ちません。

自筆証書遺言としての成り立つためには、5つの要件を満たしていなければいけません

  • 要件1:すべて自筆で書く
  • 要件2:作成日は正確に書く
  • 要件3:署名、押印
  • 要件4:法的効力がある内容を書く
  • 要件5:遺言書は、1人で1通

上記の要件を満たしていれば、メモ用紙や折り紙などで作っても問題ありません。ただ、書くペンは鉛筆など消せるものは避けるのが無難です。

消せてしまうと改ざんの恐れがあるからです。

また、上記の要件4の法律で定まっている内容に注意しなければいけません。。

例えば、「財産は子供たちに渡す」このような抽象的な内容ではなく、「○○建物と○○土地は、○○○○へ相続させる」など、誰が見ても分かる内容にしなければいけません。

簡易に書きたいと思っても、必ず5つの要件を満たすようにしましょう。

スマホ・パソコンで書いた遺言書は無効

現代の社会は、自分の手で字を書くことが少なくなりましたよね。

一昔前なら、手紙や年賀はがきなどを書くために書くこともあったと思います。

しかし、パソコンやスマートフォンなどの電子機器が普及し、自身で字を書くことが少なりました。

そんな、電子機器の中にメモ帳などの便利機能があると思います。そのようなメモ帳で書いた遺言は、遺言書としての効力はありません。

スマホ画像

要件を満たさない遺言は、遺産分割で内容とおりにすれば問題ない

要件を満たさない遺言(電子メモやメモ書きなどの遺言)であったとしても、手紙としての効力は発揮されます。

それは遺言者が書いた物ならば、大切な物に変わりはないからです。

そのような手紙を発見したら、残された家族たちは、遺言者の思い(内容)をくみ取ろうと考えるでしょう。

そして、くみ取った家族たちは、内容通りに遺産分割すれば相続ができますので、遺言書として効力がなくても問題ありません。

メモ帳などで書いた遺言は、相続人たちで揉める原因になる

しかし、メモ書き程度の遺言は、揉める原因になるのが多いです。

メモ書きした遺言は、内容が偏っていることがほとんどだからです。

例えば、「すべての財産は、長男へ預ける」や「土地と建物は、次女○○○○へ渡す」など

このように、相続人全員のために書いてあることは、少なく一部の相続人だけが得する内容になっていることがほとんどでしょう。

そうなってしまうと、不満を覚えた相続人は、内容を到底受け入れることはできず、揉めることになってしまいます。

遺言者は、簡易な気持ちで残したつもりですが、後々、大きな問題に発展するなど思っていませんよね。

ですが、残され家族たちからすれば、非常に重要な物であり影響を与えることになるので注意が必要です。

遺言を残そうと考えているなら、確実に残すことが家族のためになる

メモ用紙や電子機器のメモ機能で書いた遺言は、法的効力がないばかりか揉める原因になる恐れがあることが分かったと思います。

少しでも、遺言を残したいと思ったら遺言書としての効力が発揮する要件を満たした遺言書を作成しましょう。

遺言書は、ご自身の意思を家族たちに伝えることも可能です。

なぜなら、法的効力がある内容以外にも、家族たちに思いをつづった内容を書いても問題ないからです。

例えば、「私がいなくなった後も、家族全員で力を合わせていってほしい。長女○○○○、次女○○○○へ、お母さんを頼む。○○○○(配偶者)、君を残して先に逝くことを本当に申し訳なく思う。ただ、私の人生は君がいてくれたことで、幸せな人生だった。今まで本当にありがとう。愛する○○○○へ」

遺言書は、間違った書き方さえしなければ、残す家族へ大切な物になります。

ですので、遺言を書こうと思ったらしっかりとご自身の意思を書いた遺言書にするべきです。

今回はこれで以上になります。

【執筆者】 
茨城県常総市で行政書士として活動
行政書士 石塚昌克(いしつか まさかつ)

当事務所は、遺言作成サポート行っております。

お客様の気持ちに寄り添った内容で遺言書案を作成します。

ご相談は無料ですので、お気軽にご連絡ください。

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