公正証書遺言を検討中の人「見る価値あり」7のメリットと4のデメリットを紹介

遺言情報

近年、遺言書を作る人が増えています。

その理由として「相続時の紛争予防」が多いのではないでしょうか。

確かにそのような効果を持つ遺言書ですが、「自分の考えるとおり財産を分配したい」と思い、作成する人も増えているのです。

手軽に作成できる自筆証書遺言でもいいのですが、形式ミスなどの問題があった場合、遺言書が無効になってしまうばかりか、内容を読んだ家族たちが揉める原因になってしまう事だってあります。

せっかく作ったにもかかわらず、そうなってしまったら、悔やんでも悔やみきれませんよね。

そうならない為にも、遺言書の作成には公正証書遺言がおすすめです。

そのような問題を解決するのはもちろん、公正証書遺言にはたくさんのメリットがあります。

そんな公正証書遺言のメリットを今回余すことなく紹介します。

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公証人が作成する公正証書遺言!10年で30,000件も増加!

公正証書遺言とは、公証人という法律のプロ中のプロが、遺言者の要望する内容を聞き取り本人に変わって遺言書を作成してくるサービスです。

公正証書遺言は、公文書となり証明力に優れ紛争予防などにも効果的です。そんな公正証書遺言は、年々作成する人が増えているのです。

データを見てみると平成21~30年の10年間で30,000件弱も増えているのが分かります。

近年、相続時に関するテレビ番組やインターネット普及により手軽に情報を手に入れられることも後押しし、公正証書遺言の利用増加に繋がっているのではないでしょうか。 

公正証書遺言の7つメリットを紹介!

それでは、ここからは公正証書遺言のメリットを紹介します。

最初にメリットをまとめましたので、参考にしてください。

  1. 無効の恐れがない
  2. 証拠性が高い
  3. 検認が不要だから、執行が早い
  4. 公証役場で管理され、盗難紛失の危険性がない
  5. 公証人のアドバイスが貰える
  6. 遺言の有無を調べられる
  7. 言語障害などがあっても作成可能

以上7つが公正証書遺言のメリットになります。次から1つずつ解説していきます。

メリット1:形式不備による無効の恐れがない

公正証書遺言は、無効になる恐れがほとんどありません。

先ほども説明しましたが、公証人が代理作成してくれるので形式不備で無効になる恐れがありません。

なぜなら、直筆の自筆証書遺言とは違い、公正証書遺言は、遺言の内容をパソコンで作成するのと、遺言書の内容も公証人と遺言者で確認するからです。

ですので、公正証書遺言は無効になることがまずないでしょう。

メリット2:証明力に優れているから証拠性も高い

次に、公正証書遺言は証拠性も高いので紛争予防にもなります。

これも先ほど説明した公正証書遺言は公文書となり、証明力にも優れているからです。

遺言書の揉める原因でよくあるのが、複数の遺言書が発見され作成日不明によりどっちが優先などの問題が起きます。

しかし、公正証書遺言なら、作成日が確定日付となるので作成した年月日で争いになることはありません。

メリット3:検認が不要!だから、内容の実現が早い

3つ目は、公正証書遺言は検認がないことです。

検認とは、自筆証書遺言で必ず行われる手続きです。検認は、相続人全員が集まり裁判所で遺言書を開封することです。

検認があることで、死亡後すぐに遺言書の実行が不可能です。

しかし、公正証書遺言の場合、安全性が高いので検認が必要ありません。

ですので、遺言者が亡くなった後、すぐに内容の実現が図れます。

メリット4:公証役場で保管!偽造や盗難など危険性がない

4つ目は、偽造、盗難などの危険性がないことです。

自筆証書遺言の場合、不利な内容(例えば、他の相続人に全財産を渡す)を見てしまった相続人は、遺言書の滅失や偽造を考える危険性があります。

しかし、公正証書遺言の場合、公証役場が原本を半永久的に保管しており、紛失や偽造または、隠匿や不発見などの心配もありません。

メリット5:公証人のアドバイスが貰える

5つ目は、公証人のアドバイスを受けながら遺言書が作成できることです。

公正証書遺言は、公証人が遺言者から聞き取った内容で作成します。

その時ただ聞き取るのではなく、遺言内容が無効にならないことはもちろん、死後、遺族が遺言手続きをスムーズに進められる文面になるようアドバイスをしてくれます。

メリット6:検索システムで遺言の有無を調べられる

6つ目は、遺言書の有無を調べられることです。

公正証書遺言を作成すると、遺言者に正本と謄本が渡されます。その正本などが紛失してしまうこともあり得ます。

その場合、生前に遺言者から公正証書遺言の存在を聞いたりすれば、最寄りの公証役場で、遺言書の有無を調査できます。

このように、公正証書遺言が作成されているのか不明な時は、公証役場の遺言検索システムを利用することができます。

メリット7:文字が書けない。口が聞けない。そんな人でも公正証書遺言なら作成可能

メリットの最後は、文字が書けないや口が聞けないなどの遺言者でも遺言することできます。

文字が書けない場合、遺言者が公証人へ口述することで遺言が可能です。また、口が聞けない場合も、通訳を介し、または自書し遺言内容を公証人に伝えることで遺言書が作成できます。

このように、障害がある場合でも公正証書遺なら作成が可能です。

公正証書遺言の4つのデメリットを紹介

以上が、公正証書遺言のメリットでした。

たくさんのメリットがありましたが、デメリットも存在します。

例えば、公正証書遺言の作成には証人が必要になり、遺言内容が見られてしまうなど

このように、公正証書遺にもデメリットがありますので、それも紹介します。

  1. 作成に費用が掛かる
  2. 証人2人の手間が掛かる
  3. 公証人とのやり取りがあるから、作成に時間が掛かる
  4. 形式的な内容のアドバイスしか貰えない

以上が公正証書遺のデメリットです。次から4つのデメリットを解説します。

デメリット1:作成に費用が掛かる

デメリットの1つ目は、公正証書遺の作成には費用が掛かることです。

自筆証書遺言は、ペン・紙と印鑑さえあればほぼお金を掛けずに作成することが可能でした。

しかし、公正証書遺の場合、公証人に代理作成してもらうので、費用を支払う必要があります。

出典元:日本公証人連合会HP

上記の表は、公正証書遺言を作成する時に、公証役場に払う費用一覧です。

目的価格とは、遺言内容に乗せる財産金額のことです。

例えば、遺言内容の財産が預貯金1000万円だった場合、支払う費用は23,000円です。

しかし、表に乗っている以外にも、祭祀財産などの内容を追加すると支払う費用も増えるので、詳しくは公証役場に相談するのがいいでしょう。

このように、作成費用が掛かってしまうのが公正証書遺言です。

デメリット2:証人2人の手間が掛かる

2つ目は、公正証書遺言を作成には、証人2人以上の関与が必要になります。

証人とは、公証人と遺言者が遺言書作成の時に、その場で立ち合いすることです。

証人がいることで、遺言書に証明力がつき証拠性が高まるのです。

しかし、証人を手配しなければならない手間が掛かります。そして、証人に遺言の内容が見られてしまうというデメリットがあります。

ただし、証人なれる要件があり、直系血族などの親近者はなれないので安心です。

デメリット3:公証人とのやり取りがあるから、作成に時間が掛かる

3つ目、公正証書遺言は手軽に作成できないことです。

なぜなら、公証人とのやり取りなど打ち合わせが必要になったり、作成当日、遺言者、公証人、証人2人の全員が集まって作成しなければならず、作成までに時間が掛かってしまうからです。

このように、公正証書遺言は、手軽に作成できる自筆証書遺言とは違い作成まで時間を要してまうのがデメリットです。

デメリット4:形式的な内容のアドバイスしか貰えない

デメリットの最後は、公証人から形式的な内容のアドバイスしかもらえないことです。

遺言書には、付言で家族などに感謝の気持ちなどの想いを伝えることができるのです。

しかし、公証人のアドバイスは、法的効力がある形式的なアドバイスしかしません。

例えば、遺言執行人は指定しておきますか。指定しておくと遺言内容がスムーズに実行されますよ。

このように、形式的なアドバイスしかもらえず、遺言者が遺言書を書く思いをくみ取った内容のアドバイスを貰えることはありません。

まとめ

公正証書遺言のメリットデメリットはいかがだったでしょうか。

公正証書遺言は無効の恐れがないや紛失改ざんの恐れがないなど、多くのメリットがあることが分かりました。

その反面、作成に費用が掛かってしまう、時間を要してしまうなどのデメリットもありました。

それでも、遺言書を作成を考えたら、公正証書遺言がおすすめです。

せっかく作った遺言書に不備があり、効力が発揮されずただの手紙となってしまうばかりか、不完全な遺言書のせいで揉める原因になるかもしれません。

そうならない為、公証人のアドバイスのもとしっかりとした遺言書を作成するのがいいでしょう。

今回は、これで以上になります。

【執筆者】 
茨城県常総市で相続・遺言専門の行政書士として活動
行政書士 石塚昌克(いしつか まさかつ)

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