公正証書遺言と自筆証書遺言の違いを徹底解説!それぞれのメリットデメリットを紹介!

遺言情報

年々、遺言書を作成する人が増えています。

その証拠に上記の画像を見ると、公正証書遺言の作成件数が平成21年から平成30年の9年間で約3万件も増加してるのが分かりますね。

これは、あくまでも公正証書遺言の作成件数なので、手軽に作成できる自筆証書遺言も含めると更に増加していると思われます。

遺言書と聞くと「資産家が跡取りの子どもたちへ作る」または「経営者が長男に会社を継がせるために作る」などお金を持っている人が作るイメージがありました。

しかし、近年ではその傾向が変わってきているのです。

出店元:我が国における自筆証書による遺言に係る遺言書の
作成・保管等に関するニーズ調査・分析業務

遺言書を作成している8割以上の方が、「自分の考えるとおりに財産を分配したい」と考えているようです。

財産の多さに関わらず、自分の意思で財産を引き継がせたいと思っているのです。

この記事を読んでいるあなたも同じように、自分の意思で遺言書作成を考えているのではないでしょうか。

遺言書作成には、公正証書遺言と自筆証書遺言が一般的に支流です。

しかし、この2種類の違いを明確には分からない人もいます。

そのような状態で遺言書作成を進めることは難しいと思います。なので、公正証書遺言と自筆証書遺言の違いを詳しくまとめました。

今回の記事を参考にし遺言書作成にやく立ててください。

公正証書遺言と自筆証書遺言のどちらでも効力に違いはない

まず初めに「公正証書遺言と自筆証書遺言では効力が違うのか?」と思いますが、どちらも効力に違いはありません。

第967条

遺言は、自筆証書、公正証書又は秘密証書によってしなければならない。

引用元:wikibooks

なぜなら、民法967条で、遺言は自筆証書と公正証書で作らなければいけないと書かれているからです。

民法では効力の違いついて書かれている条文はありません。なので、効力に違いがないのです。

公正証書遺言と自筆証書遺言の違いを表で解説

効力に違いがないと言いましたが、公正証書遺言と自筆証書遺言にはさまざまな違いがあります。

その違いには、良い点と悪い点があります。

例えば、公正証書遺言なら公証人という公務員が代理作成し初めての方でも正確な遺言書が作成できます。

しかし、代理作成してもらうので、多少の費用がかかるという悪い点もあります。

このように、公正証書遺言でも自筆証書遺言でも良い点と悪い点含め違う点があります。

そこで、両者の違いをまとめた表を紹介します。

「公正証書遺言」「自筆証書遺言」
良い点・公証人が作成する
・無効の恐れがない
・証拠性が高い
・検認が不要なので、執行まで早い
・公証役場で管理され、盗難紛失の危険性がない
・いつでも自分で書ける
・紙とペンがあればどこでも書ける
・費用が要らない
・本人の直筆なので、説得力がある
悪い点・公証人の手数料がかかる
・公証人との打ち合わせなどにより作成までに時間がかかる
・証人が2人必要になる
・内容などの不備で無効になる
・盗難紛失の危険性がある
・検認が必要なので、執行までに時間がかかる。
・証拠性が低い
・後々、揉める原因になる

以上が公正証書遺言と自筆証書遺言の違いになります。

それで次から違いを踏まえてメリットデメリットを解説していきます。

公正証書遺言の最大のメリットは公証人が作成すること

公正証書遺言の最大のメリットは、法律のプロ(公証人)が本人に代わって遺言書を作成してくれることです。

出典元:法務省HP

画像から分かるように、公証人は裁判官や検察官など長年、法律実務を経験した方がなれる職業です。

そのような法律のプロが遺言書を作成してくれますので、要件違反などの形式によるミスはなくなります。

作成時には証人2名の立ち合いが必要になるので、相続人たちに内容の証明を発揮することが期待できます。

また、作成後は公証役場で保管管理しますので、紛失や改ざんなどによる問題も起きにくい特徴があります。

さらに言えば、公証人が代理作成してくれることで「字が書けない」「耳が悪い」などの体に障がいあったとしても作成可能です。

最悪、公正証書遺言を紛失してしまったとしても、公証役場では遺言者が120歳まで保管してもらえますので安心です。

公正証書遺言のデメリットは、公証人の手数料がかかること

逆に公正証書遺言の最大のデメリットは、作成するために公証人の手数料(費用)が掛かってしまうことです。

出典元:日本公証人連合会HP

画像の「目的の価格」とは、遺言書に記載する財産の金額です。

例えば、900万円の預貯金を長男へ相続させる旨の遺言内容ならば、公証人の手数料は17,000円になります。

また、作成には公証人との打ち合わせなどが必要になり、作成までに時間を要してしまうことがデメリットです。

自筆証書遺言のメリットは、手軽に作成できること

次に自筆証書遺言のメリットを紹介します。

自筆証書遺言の最大のメリットは、費用を掛けず手軽に作成できることです。

なぜなら、紙とペンがあればいつどこでも好きな時に書けるからです。

また、誰にも知られずに作成できるので秘密を保つことが可能です。

自筆証書遺言のデメリットは無効になる可能性があること

最後に自筆証書遺言のデメリットを紹介します。

自筆遺言書は手軽に作成できる反面、書き方に不備があると無効になってしまうなどのデメリットがあるので注意が必要です。

他にも保管管理が難しいです。

作成後は自分自身で遺言書を保管することになり、死後、遺言書が発見されないままということもあり得ます。

また、遺言書内容に不満を抱いた(例えば、財産を貰えないなど)相続人が、遺言書を改ざん・盗難してしまうこともあります。

手続きの面では、遺言を執行する前に裁判所の検認手続きが必要になり、残された相続人は煩わしい作業になることはもちろん、手続きにも時間が掛かってしまいます。

しかし、検認手続き関しては2020年7月10日の「遺言書保管法」の施行により、法務局の遺言書保管制度を利用し保管されている遺言書について検認が不要になったのです。

出典元:法務省HP

専門家は紛争の原因が少ない公正証書遺言を推奨している

以上で公正証書遺言と自筆証書遺言の違いを説明しました。

専門家に遺言書作成サポートを頼むと公正証書遺言を進められることがほとんどです。

なぜかと言いますと、自筆証書遺言は相続人たちで揉める原因にもなるからです。

出典元:法務省HP

その証拠として、法務省が挙げている自筆証書遺言の現状と課題で「相続をめぐる紛争が生じるおそれがある」と書かれています。

争いを予防するための遺言書が逆に紛争の種になるなんて思っていませんよね。

自筆証書遺言は、手軽に作成できる反面このような問題も起きやすいのです。

逆に公正証書遺言は、公証人が代理作成しその後公証役場で管理してくれますので、紛失や改ざんなどの問題もおきにくいです。

そのことから、公正証書遺言を作成するための費用がかかったとしても、それを補うだけの良さがあるのです。

ただし、内容については注意が必要です。例えば、1人の相続人に対して有利な内容になっているなど。

しかし、公正証書遺言なら公証人のアドバイスを聞きながら作成できるので揉める原因も少なくなります。

なので、遺言書は公正証書で作成を考えましょう。

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