遺言書作成に役立つ6つの相続知識情報

『5分で読める』遺言書に必要な6つの相続知識

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遺言書では、あなたが考える通りに財産の指定することができます。しかし、民法で指定ある相続内容を犯す(違反)内容を書いてしまえば、その部分だけ無効になってしまい遺言書の効力を完璧に生かすことができない場合があります。

 

そうならない為にも、遺言書を作る上である程度の相続知識は必要になってきます。今回は、遺言書作成に必要な相続知識を書いていきます。

遺言書に必要な6つの相続知識

遺言書を作成するときに必要な知識は以下の6つのが必要になります。

・相続人
・相続人の財産割合
・財産の種類
・遺留分
・遺贈

相続人

相続人は、配偶者(妻)とあなたと血がつながった血族の人を指します。妻、子、孫、親、兄弟姉妹、いとこなどが血族関係になり相続人となる場合があります。

 

上記に挙げた相続人全員があなたの財産を受け継げるわけではなく、順番が決まっています。基本的に、配偶者はつねに相続を受け継ぐ権利があり、配偶者以外で相続できる順位が決まっています。

 

その順位は、第1〜3順位までありあなたの血続がより濃い順で決まっています。さきの順位がいる場合は、あとの順位の相続人は相続する権利がなくなります。

『第1順位』
あなたの血続が一番濃い順位です。それは、配偶者との間できた子になります。娘や息子が第1順位に当たるということになります。
『第2順位』
第2順位はあなたの実親になります。
※今では多くなくなりましたが、一昔前は自己の子供を他の家族に渡し血族関係のない親子関係を作る、人為的に法定血族を結ぶ養子縁組がありました。養子縁組した親子関係も相続人になります。
『第3順位』
親の血が入った。兄弟姉妹が第3順位の相続人になります。

例えば、あなたに配偶者と娘がいたら、第2、3順位の親、兄弟姉妹は相続人になりません。逆に、あなたに配偶者しかいなかった場合ではどうでしょう。子がいなかった場合です。

 

この場合は、配偶者と第2順位の親が相続人になります。第3順位の兄弟姉妹は相続人になれません。

補足

まごやいとこはどんな時に相続人の権利を得るのでしょうか。それは、あなたより先に自分(孫、いとこ)の親が亡くなっているときです。

 

あなたの孫なら、子があなたより先に亡くなっている場合です。これを代襲相続といいます。

 

ちなみに、親が先に亡くなっており、祖父母が生存していた場合も代襲相続が発生して第2順位の相続人になります。

『まご』→第1順位
『祖父母』→第2順位
『いとこ』→第3順位
代襲相続も、相続の順位は変わりません。先順位がいれば、あとの順位の相続人は相続する権利はありません。

 

相続人の財産割合

相続人の順位が分かったと思います。相続できる割合も順位によって変わってきます。やはり、あなたとの血族が濃い順の割合でたくさんの財産がもらえます。

 

配偶者は特に優遇されていると思ってください。順位で分けて余った財産をすべて受け継ぐのが配偶者です。事例とともに詳しく割合を解説していきます。

【相続の割合】
『第1順位』
配偶者   1/2
子・孫   1/2
『第2順位』
配偶者   2/3
親・祖父母 1/3
『第3順位』
配偶者   3/4
兄弟姉妹  1/4

 

事例・財産500万円の場合】
『第1順位の相続割合・子2人1/2 配偶者1/2』
長女と二女の取り分
1/2×1/2=1/4
500万円×1/4=各125万円
妻の取り分
500万円×1/2=250万円
※第2、3順位は相続権なし

 

『第2順位の相続割合・実母親1/3 配偶者2/3』
母親の取り分
500万円×1/3=165万円
妻の取り分
500万円×2/3=335万円
※第3順位の相続権なし

 

『第3順位・兄1/4 配偶者3/4』
兄の取り分
500万円×1/4=125万円
妻の取り分
500万円×3/4=375万円

財産の種類

つぎにどんなものが財産に当たるのかをお話しします。簡単に言ってしまえば、あなたが持っているすべてものが財産になります。

・現金預金
・不動産(土地建物など)
・動産(車、宝石など)
・事業
・投資(株など)
・祭祀(お墓、仏壇など)
・借金
・大切なもの

上記にあげたものでだいたい当てはまるのではないでしょうか。

 

遺言書で指定する財産は、お金に換算できるものになります。なので、経年劣化で価値がなくなる財産は遺言書の内容に盛り込まないことがほとんどです。

 

例えば、車などが挙げられます。ただし、家や建物は引き継いで住む人がいることが多いので遺言書で指定しておくといいでしょう。

 

また、財産には負の財産(借金)もある場合は、そのことを告げる内容を書いておいたほうがいいです。相続放棄も考えられるので、残された遺族が困らないようにしてあげるべきです。

遺留分

遺言書を作成するときにもっとも気をつけなければいけないことがあります。それは遺留分です。もしかしたら遺留分という言葉を聞いたことあるのではないでしょうか。

 

血族関係の相続人が法で定められた割合で必ず財産を受け継ぐ権利を主張できるものが遺留分です。遺留分とは、各相続人によって主張できる割合が決まっています。

【遺留分の割合】
『配偶者』
1/2
『第1順位』
子・孫
1/2
『第2順位』
親・祖父母
1/3
『第3順位』
兄弟姉妹
無し

【事例2・財産600万円の場合】
『配偶者のみ』
600万円×1/2=300万円
『親・祖父母』
600万円×1/3=200万円
『兄弟姉妹のみ』
無し
『配偶者と子2』
配偶者600万円×1/4=150万円
各子 600万円×1/8(1/2×1/2×1/2)=各75万円
『配偶者と実親2人』
配偶者600万円×1/3(1/2×2/3)=200万円
実親 600万円×1/12(1/2×1/2×1/3)=各50万円

遺言書で、相続人の遺留分を侵害した場合、相続人は遺留分の主張して財産を強制的に相続できるようになります。

遺留分は主張しなければ効力は発生しない。

遺留分は、民法で残された遺族が安心して暮らしているようにある程度の財産を必ず受け継げるために定めたものです。もし、遺言書であなたの相続分が侵害されたとしてもあなた自身が遺留分を主張しなければ効力は発生することなく、遺言書の内容通りに財産を分けることになります。

 

また、遺留分の主張は侵害している相続関係人にしても意味がありません。遺留分減殺請求という権利を使って裁判所に申出をしなければ、遺留分を正確に主張したことにはなりませんので気をつけなければなりません。

遺贈(財産の指定)

ここまで見てきて、遺言書を作成するときに相続人の割合で財産を分けないといけないのか。とあなたは思ったのではないでしょうか。いえいえ、そんなことはありません。

 

遺言書の役割は、あんたの財産を自分の判断であげたい人に財産を指定してあげられるところです。なので、相続人の割合に関係なく財産を分け与えることができます。また、相続人ではない親切にしてもらった友人に財産をあげる内容を書いても問題ありません。これを遺贈と言います。

 

しかし、相続人に対する財産指定をする場合や相続人ではない人に遺贈する場合は注意が必要です。それは遺留分と相続税です。

 

遺留分は先ほど説明したように、遺留分を侵害する財産の指定は争いの基になるので気をつけるべきです。例えば、あなたに息子が2人いたとします。長男だけにすべての財産を相続させる内容を書けば、次男は快く思わないでしょう。あげくに遺留分を主張して、骨肉争いに発生してしまうことになります。

 

つぎに遺贈で財産をもらう場合には財産の額によっては相続税が発生する可能性があります。相続税は財産をもらう人(受贈者)が払うことになりますので、遺言書で指定するときはそのことも考慮して書かなければならないので気をつけたほうがいいです。

おまけ

あなたが遺言書の作成を考えていて、その内容が遺留分を侵害しそうな場合や相続人ではない人に財産を分け与える場合なら専門家に相談することをおすすめします。

 

専門家に相談すれば、法的な観点から内容のアドバイスをしてもらえますので、残された遺族が争いように作成してもらえると思います。

まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございます。遺言書を残すことは相続時に残された遺族がスムーズに相続手続きを進めることと争わないようにするためです。

 

遺言書を作ることで、相続時の保全的な役割を発揮します。なので遺言書と相続は切っても切れない関係なり遺言書を作成するときには、必ず相続の知識が必要になってきますので、今回あげた6つの相続知識を理解してください。

 

しかし、遺留分を侵害しそうな場合や相続人ではない人に財産を分け与える場合、また相続人に財産を与えたくない(相続人の廃除)など内容が難しい場合は迷わず専門家に相談することをおすすめします。


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